私の家は無垢フローリングを採用して4年住んでいます(2021年現在)。
検索すると『無垢フローリング 後悔』のようなワードが初めに出てきて、ちょっと悲しい・・・。
人それぞれ暮らしやすさはありますが、無垢フローリング肯定派のヨコが無垢フローリングの魅力や実際のお手入れについて語ります!
1|無垢・突板・挽き板?フローリングの種類
無垢とか突板とか聞いたことがあるかもしれません。
一体何のこと?ご紹介します。
1-1|フローリングの種類
①無垢フローリング
無垢フローリングとは、写真のように切り出した1枚の木で加工した材料のことです。
無垢フローリングは、経年に合わせて自然と色が焼けて変化していきます。
1枚の木から切り出しているので、凹んだり傷が入っても金太郎飴のように同じ素材が出てくるので、味になっていきます。
多少の傷や汚れはやすりで削ってオイルをかけなおせば自分で補修ができるのも魅力です。
②挽き板(ひきいた)フローリング
挽き板フローリングとは、特殊な切り出し手法で合板の表面に無垢を2~3mmと厚めに貼り付けた材料のことです。
床に敷いたら無垢フローリングとほぼ見分けがつきません。
無垢フローリングと同じようなメリットもありつつ、薄い無垢の下は合板が下地になっているので伸縮や膨張などの変化にも強い材料と言えます。
床暖対応だとこのタイプが多いです。
③突板(つきいた)フローリング
突板フローリングとは、挽き板フローリングよりももっと薄くスライスした木を合板に貼り付けている材料です。その薄さなんと0.3mm!
ちょっと分かりにくいですが、薄ーく本物の木が貼り付けてあります。
表面を特殊な塗料でコーティングしていることが多いです。
コーティングがとれてしまうので、補修が出来るなどのメリットはありませんが、無垢と同じように色の焼け等の経年変化は楽しめます。
1-2|無垢・突板・ 挽板 それぞれのメリット・デメリット
ぶっちゃけ無垢・突板・挽板どれが一番いいの?
それぞれメリットデメリットがあると思います。自分に合ったものを選びましょう!
無垢フローリング | 挽き板フローリング | 突板フローリング | ||||
メリット | ・自分で手入れ可 ・傷も味になる ・素足で気持ちいい | ・自分で手入れ可 ・無垢より隙間ができにくい ・傷も味になる ・素足で気持ちいい | ・手入れがしやすい ・見た目は天然木 ・隙間できにくい | |||
デメリット | ・定期的にワックス塗る必要あり ・収縮・膨張する ・傷がつきやすい | ・定期的にワックス塗る必要あり ・無垢より種類少ない ・傷がつきやすい | ・木の脚ざわりはなし ・一度傷が入ると補修大変 ・自分で補修できない |
小さなお子さんがいたり、ペットがいてお手入れがどうしても不安な人はコーティングのされた『突板フローリング』が良いと思います!
インテリアは自分が暮らしを楽しめなかったり、無理してまで採用するものではありません。
ヨコ的な突板フローリングのオススメは朝日ウッドテックさん!
突板の木目に非常にこだわっていて美しいので、この先ヴィンテージになっていく床材です。お客さんにもオススメしています!
2|ぶっちゃけお手入れは?汚れや傷はどんな感じ?
無垢や挽板を採用するとき、一番気になるのはお手入れではないでしょうか。
無垢のお手入れの仕方はググると沢山出てくるので「実際のところ」どうなの?をお伝えしたいと思います。
2-1|4年たったオークの床がこんな感じです。
傷と汚れはこんな感じでついています↓
うちには子供はいませんが、私が本当にガサツなので、物を落としたり水や汁をこぼしまくっています。
それでも、
すぐに拭き取れば意外と平気!
というのが私の本音です。オイルをある程度の頻度でかけていれば、ある程度撥水してくれます。
2-2|隙間ができるって本当?
無垢フローリングは前述のとおり1枚の木で構成されているので、湿気を吸ったり吐いたり呼吸をします。
それが調湿効果になるというメリットもありますが、夏は湿気で膨らんで冬は乾燥で収縮します。
膨らんだ時にも対応できるように、無垢は少し隙間を空けて貼るのが普通です。
実際住んでみての感想は、私は冬でも隙間が気になることはないというのが本音です。
湿気や乾燥は家の環境にも左右されるので、一概に言えないのが難しいところです。
よく言われる『無垢の隙間からこぼしたものが下に染み込みそう』問題について
結論から言うとフローリングは全部隙間はあるよ!
確かに無垢や挽き板は、フローリングの幅1本1本を貼っていくので隙間は多いです。
でも、突板やシートのフローリングもそれが3本1セットみたいなブロックになっているだけで、結局継ぎ目はあるです・・・!
イメージはこんな感じ ↓
いずれにせよ、何かこぼしたらすぐに拭き取りましょう!
2-3|実際お手入れはどんな感じ?
普段のお手入れは基本掃除機だけです!
水拭きは出来ないので注意して下さいね!
①年に一度のお手入れについて
ワックスは出来れば1~2年に一回塗るのが理想!
ヨコも1.5~2年に一回くらいは自然塗料のオイルを塗っています。
オイルを塗るの大変じゃない?!と思われると思いますが、雑巾がけのような要領で塗れるので、
運動の一環としてポジティブにとらえてやっています。
汚れなど見付けたらやすりで削って落とすといった作業も一緒にやれて一石二鳥だと思う事にしています。(笑)
②傷や汚れの補修レポート。本当のところどこまで綺麗になるの?
傷や汚れの補修って実際どこまで綺麗になるの?
お手入れ方法の情報は巷に溢れていますが、実際どこまで綺麗になるの?と気になりますよね?
実際やってみました。
汚れのお手入れ
before → after
やすりで削ってオイルを塗っただけですが、汚れは綺麗になりました!
一部分だけ削ると白くなってしまうので、フローリング1枚分をやすってオイルを塗装しました。
傷のお手入れ
before → after
傷も大分深く凹ませてしまったのですが、遠目から見たら分からないくらいにはなりました!
早めの対処が功を奏しました!
シート材のフローリングや突板だとここまで凹んでしまうと自分ではどうしようもないので、
直せたのは嬉しかったです。
今回は『うちの「わ」』さんのサイトを参考にさせてもらいました。
とっても分かりやすかったです。
うちの「わ」
うちの「わ」HPより参照
木の床(無垢)のへこみ傷の直し方
キレイコンシェルジュ・千秋さんのおそうじマジック
3| 無垢フローリング注意すべきポイント!
無垢や挽き板のフローリングを選ぶ際に注意した方が良いなと思う点をまとめました。
3-1|ウレタン塗装はオススメしない
無垢や挽き板のフローリングでウレタン塗装はオススメしません。
なぜなら、木の表面に蓋をするようにウレタンでコーティングしてしまうからです。
汚れなどに強くはなりますが、無垢の良いところである自分で手入れが出来なくなります。(ウレタンを全部落とさないといけないのでものすごい手間!個人では無理です。)
また、木の脚ざわりも感じることが出来ません。
それなら金額も高い無垢にあえてする必要はないのかなというのが私の意見です。
キッチンの床をどうしてもリビングとつなげて無垢にしたいお客様に、キッチンだけウレタン塗装の無垢にすることをオススメしたことはありました!
3-2| 着色も私はオススメしない
デザイン性を重視して、無垢材を着色するパターンも沢山あります。
風合いも良く、満足頂くケースも多いです。
ただ、着色してしまうと、①と同じく自分での手入れがしにくくはなるのです。
一部だけやすりで削ってしまうと他と色を合わせるのが難しいのです。
色の違いも味ととらえるか、うまく調色して色を合わせていく補修が必要。
少し難易度高めですね。濃い色が特に難しいと思います。
3-3| 針葉樹の木は心して採用すべし!
針葉樹とは、松の木のように先がとがった葉っぱをつける木をいいます。
フローリングだと杉・ヒノキ・パイン材などがそれにあたります。
針葉樹のフローリングは柔らかいのが特徴で裸足で歩くと気持ちが良く、空気が沢山入っているので暖かいのも特徴です。
ただ・・・まぁ~~~~傷が入り易いです・・!!!!!爪で押しただけで傷が入ります。
針葉樹の魅力は何にも代えがたいですが、もう工事中に傷が入るレベルです。
それを覚悟の上採用を検討してみて下さい!
4|まとめ
ここまで色々書きましたが、もしもう一度自分の家をデザインするとしても私は無垢フローリングを選びます。
ワックスフリーの床材よりは手がかかりますが、自分でお手入れする分愛着がわきます。
4年住んでみましたが、私はやっぱり無垢フローリングが好きです!