今回は、「家づくり」という大きめのテーマでブログを書いていきたいと思います。
家をつくるという仕事に長く携わってきて、これは事前にやっておいた方が良いなと思う事を書きます。
1|家づくりは始まってしまうと慌ただしい
家づくりは、決めること、やることがものすごく多いです。
どんな家にするかという設計の前に、土地のこと、不動産のこと、ローンのことなど沢山のやることを経てやっと設計に辿りつきます。
私はマンション購入→リノベーションというパターンの仕事を受けることが多いので、新築の流れは分かっていない部分もありますが、ローンを組んでお家を買うと、ローンの開始日と今の家賃の支払いが重なる、2重家賃問題が出てきます。
本当なら、自分のお家の設計はじっくり時間をかけて決めていきたいところなのですが、2重で家賃を払うコスト負担を考えると、ある程度の期間でギュッと設計を決めていかないといけないのです。
≪家づくりにおいて一番大切なこと≫
家づくりにおいて一番大切なことは、
パートナーや家族の価値観を理解しておくこと
だと思います。
よく家づくりで夫婦喧嘩をするという事は聞きますが、そりゃ喧嘩もするよってくらい決めることが沢山あります。
家はその人の生活そのものを表すので、元々他人だった人と価値観を合わせるのはすごく大変です。
いざ、始まってから大変な思いをしないように、今のうちからお互いの価値観を理解しておきましょう!
そして後悔しない家づくりを目指しましょう!
5位|家事パターンの確認
家事の分担や、1週間のルーティーンはどうしていますか?
自分達の家事パターンを理解して、どうなったら理想かを考えておくことは、生活を豊かにする上でとても重要です。
例えば、洗濯物は外で干す派ですか?乾燥まで洗濯機にお任せですか?
洗濯1つとってみても、室内干しスペースが必要なのか?どこで畳むのか?畳まずにそのままハンガーに干してかけるのか。それならクローゼットは洗面室と近い方がいいのかな・・・なんて理想の形が見えてきます。
家事パターンチェックリスト
□ ご飯づくりはどんな感じ?
(自炊が多い?作り置きが多い?2人で並べた方がいい?)
□ 洗い物はどうしてる?
(手洗い?食洗機希望?食洗機は1日の物をいっぺんに洗いたい?)
□ 洗濯はどうしてる?
(外に干す派?浴室乾燥機はつかう?室内干しスペースはいる?畳む派?かける派?)
□ 掃除機はどうしてる?
(スティック掃除機派?ルンバを導入したい?)
□ ごみ捨てはどうしてる?
(こまめに捨てたい派?ある程度置いておけるスペースが必要?)
こんな感じで今の生活と、理想のかたちを考えておきましょう。
設計にとしては、お客様が『自分たちがどう暮らしたいか』を教えてもらえるとそれに合った間取りや設備を提案出来ます。
4位|個室の考え方
最近は個室をあまりつくらずに、『家族のいるスペースを最大限広くして、必要になったら仕切れるようにしたい』という可変性を求めるお客様が多いです。
『個室をつくっても、結局荷物置き場になっていてうまく使えていない・・・』という声も多く、広いリビングにしておいて、それぞれが家族の空気を感じながら好きな居場所にいるというような暮らし方が喜ばれています。
個室を考える
□ 子供部屋の考え方
(お子さんの予定人数、スペースとしてとっておいて後で仕切るでも良いか)
□ 書斎を考える
(リビングの一角で家族でつかえるスタディスペースで良いか、しっかりした個室がほしいか)
□ 寝室を考える
(寝室は1部屋で良い?ベッド?布団?マットレス?子供とはいつまで一緒に寝る?)
限られた空間で、自分達に本当に必要な個室は何部屋なのか、しっかり考えておくと間取り決めの際も迷いません。
3位|荷物の量を把握
これ・・・とっても大事
『収納が沢山ほしい』というご要望はよく頂きます。
ただ、『何をしまう収納』が『どのくらいほしい』のか把握されていない方が多いです。
また、その荷物『必要なもの』でしょうか?新居に本当に持っていきたいものですか?
『今』の荷物量ではなくて、これから暮らす場所に持っていきたい荷物量を把握することがとても重要です。
荷物の量を考える
□ お洋服の量はどのくらいですか?
ハンガーにかけて収納していますか?畳んでしまっていますか?
□ キッチン周りの荷物はどのくらいありますか?
食器は?調理器具は?ストックは?
□ 本はどのくらいありますか?
□ 靴や外回りに置きたいものはどのくらいありますか?
アウトドア用品はありますか?お子さんの部活の道具などはありますか?
□ その他今お部屋の面積を占めている荷物はなんですか?
ペット用品?趣味のもの?衣料品?
自分の家には何の荷物がどのくらいあるのかを把握して、それをしまう為の収納を設計することがとっても需要です。
意味もなく収納を増やしても、奥行が深すぎて使いにくかったり、欲しい動線上になかったり・・・。
スッキリ暮らすためにも、荷物の把握と、いらないものの整理は早い段階からやっておきましょう!
2位|インテリアイメージをビジュアルで共有
まずは、漠然としているインテリアイメージを具体化することがとっても大切です。
インテリアイメージを具体化する方法は、こちらの記事の1|で詳しく書きました。
ピンタレストやインスタグラムを使って、好みのイメージをそれぞれ集めます。
自分はどんなインテリアが好きで、どんな家が理想なのかをパートナーやご家族とビジュアルで共有します。
「こんな感じが好きなのね」という頭の中のイメージをお互いに見ることができるので、家族の理想のイメージをすり合わせやすくなります。
『これだと甘すぎる』『ここまでナチュラルは嫌だな』と写真を見ながら話し合った物を、設計士にも共有してください。
視覚で共有できると、好みのツボが分かりやすくイメージのズレが少なくなります。
この作業は、是非楽しみながらやってもらいたいです!
1位|優先順位のすり合わせ
一番大切なのは家族やパートナーとの「優先順位」のすり合わせです。
「家づくり 準備」等で検索すると「夫婦喧嘩」「嫌になった」といった関連キーワードが出てきます。
それくらい家づくりはぶつかり合いながらまとめていくのです。
まずは、お互い自由に一番実現したい夢から書きだしてみましょう!
まずはワクワクするやりたいことをそれぞれ書き出してみましょう!
例えば、食洗機は絶対入れたい!床は無垢材にしたい!
テレビは壁かけにしたい!等々。
書き出したらそれぞれ優先順位をつけていきます。
それを元に家族の優先順位をつけていきましょう!
大切なのは、少しだけ相手の事も考えてあげること
予算や家の大きさなど様々な制限がある中で、自分達の希望をMAXで叶えられる人はほぼ皆無だと思います。限られた条件の中で、折り合いをつけていく事がほとんどです。
その過程で、自分がやりたいことや自分にとって気持ちが良い事ばかり主張してしまうと、家づくりに疲れるどころか、家族との関係がどんどん悪化してしまいます。
優先順位が可視化されていれば、
『自分はこうしたいけど、相手の優先順位が高かったのはこっちだな。ここは譲ろうかな』
・・・と、相手への気遣いがしやすくなります。
お互いの優先順位を尊重しながら家づくりをしていけると、ストレスも少なくて済みますね!
まとめ
家族の価値観をすり合わせて、相手の優先順位を尊重しつつ家づくりをすすめていきましょう!